一体どれぐらいの時がたったのだろうか
重い瞼を開いて
ぼやけた視界に映ったのは広がる天井
ここは部屋のような場所で、どうやら自分は寝かされているらしい
自分はまだ生きているようで、ここは死の世界ではないようだ
しかし自分がどうやってここに運ばれたのか、どうしてここにいるのか
わからない
只一つだけ分かる事はあの出来事は嘘ではなく
紛れもない真実だという事
でも、いくら思考を張り巡らしても何も変わる事はない
とりあえず起き上がろうとすると
頭に割れるような、強い激痛が走った
「ぐっ!?」
『起きちゃ駄目!』
不意に誰かの制止する声が聞こえた
激痛に耐えつつもそちらに振り向くと
自分と同年代、又は一つ下ぐらいの
色白で、大きな瞳が翡翠色、髪は明るい茶の
一人の少女が自分のすぐそばにいた
身に着けている装飾品などを見て取れる限りでは
家柄の良い育ちという事が分かる
『まだ、寝てなきゃ駄目だよ・・・』
少女は背中に手を回し当てて
そっと自分を寝かせる
額に水で濡らした布が置かれた
痛む頭に伝わる、冷たい感触が心地よい
「貴女は・・・?」
『私は・・兄様が運んできた貴方が心配だったから、様子を見に来たの・・・大丈夫?』
兄というのはあの男だろうかと考えていると
少女の顔が目の前にあるという事に気づいた
心配そう覗き込む少女の瞳が少し
潤んでいた
「そう・・・だったんですか・・・ありが・・とう・・ございます・・私は大・・丈夫で・・・す」
余り喋る事ができない
すると、今にも泣き出しそうな顔で
『無理して・・喋らなくてもいいよ?・・・』
翡翠の瞳が自分を映す
でも、何故だろうかはわからない
こんな現状だからだろうか
今のこの少女と話している時が
苦になるどころか
むしろ、束の間の幸せに感じられた
もしかしたら、この少女の兄が
自分の一族を滅ぼしたかも知れないのにも関わらず
「あの・・ここは・・・貴女の・・名は・・・?」
『あ・・・私はね・・・』
外から人の近づく足音が聞こえた
『いけない!!』
「え・・・?」
慌てふためく少女
『ここには、内緒で来たの。戻らなきゃ!ごめんなさい!!』
「あ・・・」
誤る少女は急いで扉を開けて、外へと出て行ってしまった
少し寂しい気もするが
只広いだけの部屋の天井を見つめる
まるで自分だけが時の中に取り残されたような感じだった
今は、痛む頭を治す事が先決だ
だから、少女に言われたとおりに寝ることにした
また会えると信じて
瞼を閉じた
恐怖すら感じる闇が
徐々に視界を埋め尽くしていった・・・
少し暗い系の2話目です。まだ続きますんで・・・
製作日H17.2.11
| 広告 | [PR]ヒートテック 花 転職支援 わけあり商品 | 無料 チャットレディ ブログ blog | |